わかってないのはあなただけ(多分)

もひとつ気になったニュース、こちらはニッカン大阪版

C大阪FW黒部がスタメン奪回をアピールした。25日の練習後、誰もいなくなったグラウンドで居残りで約30分間、フェイントの練習や走り込みをこなした。最近4試合は西沢に先発を譲っている。不運なことに以降、チームは3勝1分けと負けなし。「試合に出てないし(スタミナが)たまっているからね。常に先発できるように調子は維持していきたい」。28日にはホームで3位広島と対戦する。短い時間で結果を残し、先発を取り戻す意気込みを示した。

・・・えっと、すみません、ちょっと毒舌モードに入るんで、畳ませてもらいますね。





















> 最近4試合は西沢に先発を譲っている。不運なことに以降、チームは3勝1分けと負けなし。

あのさ、まず「黒部にとっては」の一文を頭につけてくれないかな。この一文がないと、まるで「セレッソが負けなしであること」が「不運なこと」と読めてしまうわけよ。これはまぁ、日本語というか文法の問題だけどね。よりによってこの私に文法指摘されんなよって話だな(笑)

んで。「アキが先発になって以降負けなし」であることは、本当に「単なる運」なんだろうか?

私はそうは思わない。もちろん、黒部には黒部の良さがある。黒部に出来てアキに出来ないこと(もしくは苦手なこと)だって、たぶんひとつやふたつじゃない。けど、アキに出来て黒部に出来ないこと(苦手なこと)だってある。そして、おそらくはいま現在セレッソが採っている戦術において、その「黒部よりもアキの方がうまくできること」が占める重要性ってのが、すごく高いんだと思う。だからこそ、負傷だらけであるにも関わらず、アキが入ることで他の選手たちが自らの持てる能力、特徴を余すことなく発揮できているのだ、と私は思う。

何度も言うが、黒部には黒部の良さがある。でも、セレッソがいまの戦術を採る中で、それでもアキに代わってスタメンとして出場したいというのであれば、黒部の選択肢はふたつしかない。

  • 自分よりもアキの方が得意であること、そしてそれがチームにもたらしているものが何であるかを見つけ出し、盗む。
  • アキとは違う、自分の特徴を他の選手たちに(知識としてではなく、プレーとして)理解してもらい、アキが入ったときとは違う形も組めるのだということを強くアピールする。

いずれも、1日2日でできるような簡単なことではない。けど、「移籍する」っていうのはそういうことだ。(「自分が王様になりたくて移籍する」ってケースも、なくはないけど。)そのことを、黒部はちゃんとわかってくれている、と思う。わかっているからこそ、こうして人一倍の努力をして、時間をかけて自分をアピールしていこうとしているんだろう。

それにしても、この記事のこの言いようですよ。アキが残した結果を「運」というひとことで片付けるのは、チームに対するアキの貢献を過小評価している、もしくはまるで見てない、としか言いようがない。

今日発売のサッカーマガジンより、アキの記事の一部を抜書きしますよ。

この日もゴールだけでなく、正確なポストプレーで攻撃のリズムをつくり、巧みなパスで味方にチャンスを供給した。前線から中盤や守備陣にまで指示を送り、ピンチになりそうな場面では自陣深くまで戻ってスライディングタックルも繰り出した。

そう、こういうことなんだよ。

ちなみにこのサカマガの記事を書いた石倉利英氏は、浦和担当です。外から見た記者がここまで理解しているのに、仮にもセレッソ番記者であろうニッカンの中の人は、いったいどこを見てるんだ?と言いたい。強く言いたい。

あれか?せっかくこんな記事を載せたのに、当の黒部がスタメン外されてしまったからってんで、焦ってんのか?*1それともなにか?去年、アキの移籍志望をすっぱ抜いたのに、結局アキは残留したから、嫌がらせでもしようってのか?(それはいくらなんでもうがちすぎですよ◎さん)

言ってもしゃあないことだけど・・・中村基也さん、セレッソ担当に戻ってきてくれないかなぁ・・・。

*1:この記事自体はけっこう面白かったけどね。特に3、4、5が(笑)