Not his day, but his day.

(文法的におかしいことは重々承知なのでツッコミ禁止の方向で。)



今日の試合は、

  • 前半:セレッソのやりたいこと、目指していることがことごとくできた45分
  • 後半:セレッソのやりたいこと、目指していることができないときにどうするかを考える30分+若手に経験を積ませる15分

という風に解釈しております。つまり、あまりよくなかった時間帯も含めて、無駄になった時間ってのはなかったかな、と。

ともかく、キックオフ30秒のゴールで、早い段階でリードを奪えたことが何より良かった。0分ゴールなんて生で見たの初めてじゃないかな?(去年、アウェイ広島戦で開始8秒だか9秒で寿人にやられたのは強烈に覚えてるけど、あれはテレビ観戦だし)ただ、ゴールそのものより、そこに至る経緯、つまりスローインのときのシャケのスペースへの動き出し、それをきちんと見ていた柳沢というところがポイントじゃないかな。で、開始直後であったがゆえに、鳥栖のGKにとってはあれがファーストタッチで、今日のボールがどの程度滑るのかを確認する前だったために、こぼれてしまったんだろうと推測。鳥栖にとってはアンラッキーでもあったけど、それをきちんとゴールという得点に結びつけられたことで、この後選手達が落ち着いてプレーできるようになったように思います。

2点目、3点目に関してはいずれも相手DFのちょっとしたミスや甘さを逃さなかったシャケ、フルの個人技と意識の高さ。シャケのボレーは見事だねぇ・・・ちょっとタッチをミスるとふかして宇宙開発になってしまうところだけど、しかもあの天候でボールがスリッピーだったろうと思うけど、実にうまくコントロールしてる。フルは、現地では気づかなかったんだけど、左足で流し込んでるんだね、あれ。正対してるGKはともかく、相手DFのひとりが右の方をフォローに来てたから、とっさに判断して左でいったのかな。あの落ち着きはさすがだ。


ところで、ゴールシーンだけ見ると、いずれもリスタートからのゴールだけど、今日はDFライン、中盤、そして攻撃陣も、ボールに対するプレッシャーの意識が非常に高く、どんどんボールを奪っていけてたので、見ていて非常に安心感がありました。特に濱ちゃんとシャケの中盤での強さには感心。ふたりともずいぶん当たりに強くなったなぁ(ただ、このふたりはいつも「いいプレーをした試合の次の試合では駄目」ということを繰り返してもいるので、この後がとても大事なんだけど)。

それと、柳沢のオーバーラップ!これが非常に効いてた。さすがに本職のSBだけあって、判断がいいね。J初出場初スタメンの山下も速さと強さを兼ね備えていて、しかも冷静だった。これは頼もしい限り。江添は、今日は(前半に限っては)思い切って前に出る積極的な守備をしていたので、相手にとってやりづらかったんではないかと思う。


そして、何よりも「やっぱすげーなぁ、こいつは」と思ったのがデカモリシ鳥栖のDF陣、1対1ではファウル以外で止める手段がなかった。で、デカシに2人、3人とつかざるを得ないから、シャケやフル、是が自由に動けるようになる。そしてPA内でマークが少しでもずれると即シュート。今日のセレッソのシュート17本のうち、実に6本がデカシのもの。

惜しむらくは、それが得点に結びつかなかったことだけど・・・前半の決定的なところでふかしたのはさておきw(そんなところで元祖モリシの後を継いでどうするよorz)後半のはどれも紙一重、いやー惜しかった。

しかし、結果としてデカシが鳥栖DF陣にとってひたすら脅威であり続けたがために、他の選手が生き生きとプレーできたことは疑いないわけで、「裏MOM」はデカシだったと私は思ってます。今日のタイトルはそういう意味で。


一方、前半の完璧すぎるほどの試合運びとは裏腹に、後半ではやや苦戦した感じですが、これにはいくつか理由があると思ってます。鳥栖がひとり退場となって*110人になったことで、逆にスペースが生まれて動きやすくなったこと、大して荒れた試合でもなかったのに*2北村主審が警告大乱舞だったこともあって、交代枠を主に「退場回避」として使わざるを得なかったこととか。

その中でも大きかったのは、前半は右OMFだった(俺だけの)山城純也を後半は3トップの左アタッカーとして使ったことだと思う。今日の鳥栖先発陣では一番、というかほぼ唯一キレのある動きを見せていた純也。一度、是がやや大きくボールをトラップした瞬間、胸元に飛び込んでボールを掻っ攫ったときは、敵ながら萌えた「おおっ」と感心してしまったよ。その彼が中盤ではなくFWに入ったことで、DFラインがだんだん下がらざるを得なくなってしまった・・・純也好きのセレサポとしてはなんとも複雑な気持ちでw


ところで、都並監督も言及してる(J's Goal)けど、途中出場のコケ、柿谷、香川の3人は、今日のところはあまりアピールすることができなかったね(柿谷がファーストプレーでシャケ目掛けて完璧なサイドチェンジをしてみせた場面では観客がどよめいたけど)。

特に、柿谷がせっかくフルからフリーでボールをもらいながら、こねすぎてチャンスを潰してしまった場面なんかはね。U-17ならともかく、J2といえどやはりトップの公式戦では、その一瞬の差で詰められてしまうわけですよ。デカシなんかはやはりそういうのをよくわかっているので、多少苦しくてもとにかくシュートを打とうとする姿勢があるので、柿谷にはその「一瞬の大切さ」というのを、今後学んでもらいたいところ。

ただ、前述の通り、OUTする選手のチョイスが戦術的な理由ではなく、退場回避の方を優先せざるを得なかったという事情もあるので、確かにやりづらい面はあったろうとは思う。柿谷と香川は、デカシと同じピッチでプレーさせてみたかったなぁ。


それにしても、「全治○日」というレベルの故障ではないにも関わらず、あえてモリシをベンチからも外した、都並監督の度胸は大したもんだ。来週はまたしても平日開催があって試合日程が詰まっていて、あまりチームのモリシ依存度が高くなると試合数の多いJ2ではキツくなるだろうというのは容易に想像できるだけに、監督にこういう度胸があるという事実が頼もしい。

(追記)大事なこと書くの忘れてたorz ユンちゃんも怪我で来れなかったんだよね。あー残念だ・・・モリシとの対決を楽しみにしてたのに。というか、8月の試合では世界陸上のせいで長居を追い出されてしまうので(鳥取と福井と三木のどこか、らしい。)「今年ユンちゃんが長居の地に来れるチャンスは今日の試合のみ」だったんだよね・・・。



最初の方で「鳥栖のアンラッキー」について触れたけど、もうひとつアンラッキーだったことは、その開始30秒ゴールを決めたのが、よりにもよってこの男だったことだ。なにせ「この男がゴールを決めるとゴキゲン度がMAXまで跳ね上がり、自由自在にキレキレにプレーしてしまう」という事実を、セレサポならば知らぬ者などないわけでwww

というわけで、最後の最後でお約束どおり


∩(`・ω・´)ジーク・是オン!



ここから下は、ほぼ私信。

セレッソ公式の観戦マナーのところに

>雨天時、傘をさしての観戦は、周りのお客様への迷惑になりますので、ご遠慮いただき、ポンチョ等をご利用ください。(ポンチョは、グッズ売店にて300円で販売いたしております。)

と明記されているわけで(もちろん昨日今日の話ではなく、ずっとずっと前から)だから係員の対応としてはそれ(傘を差しての立ち見観戦)を認めるわけにはいかないんだと思いますよ。実際、現地に着いてから雨脚が強まって慌ててポンチョやレインコートを購入したお客さんが少なからずいたわけで(私の知っている人にもひとりいます)そういう人たちにしてみたら「なんであの人だけがルール破っても黙認されるんだ」という不満を持つでしょうし。

ちなみに、傘さえ差さなければ(ポンチョやレインコートを着た状態でなら)独り観戦のお客さんが潜り込むぐらいのスペースはバックスタンド中央付近にもあちらこちらにありましたw そらまー4,000人も入ってないわけですから、当然っちゃ当然かw

*1:Jリーグ公式を見ると退場理由が「S6:侮辱」になってますね。なんか余計なこと言ったかしたか・・・まぁなにせ今日は主審がアレだったからなぁw

*2:双方ともにやたら勢いのあるスライディングが多かったように見えるが、あれは今日の悪天候ゆえに普通のスライディングでも止まらなかっただけだ。