春の嵐

遅くなりましたが、フクアリに行ってきました。

が・・・が・・・

計り知れないほどの悩みを抱え込んで帰って来るハメになってしまいました。




前半7分までで2失点、そのどちらもアウェイサポの目の前で起きた出来事。(左サイドから崩されてのものだったからね。)さすがに情けなかったし、甲府戦からむしろ退化してるんじゃないかとさえ思ったさ。

そりゃ確かに左サイドはいつもの是じゃなくて徳さんだったけどさ。是はあれで意外と守備に効いてる面もあるし、徳さんは明らかにアタッカータイプのサイドだから、守備にどれだけ貢献できるかっていうと厳しいもんがあるし。

けど、2失点とも「そこ」が問題ではない。昨年からほぼ同じメンツでやってきたはずのバックラインの3人、そしてボランチの東美。ここの連携ミスが失点につながっていたのには、もう何をかいわんや。

他にも直接失点には結びつかなかったものの、決定的なピンチを幾度も招いていて、これがもっと決定力のあるチームだったらいったい何点取られていたか、という。

ただですね、私の言う「悩み」というのはそういうことではないんですよ。

シュート3本というのは、大阪に帰ってきてはじめて知りました。後半の20分ぐらいから、ウチが攻めてる時間の方がずっと長かった気がするのに、とちょっと驚いたのですが、よくよく考えてみれば、確かにサイドを破ったりゴール前まで「持っていく」ことはできても、シュートにはいけてない。甲府戦と同じ感じやね。

でもね、後半に関して言えば、とりあえず「とにかく追いつこう、なんとか勝ち点1ぐらいは持って帰ろう」という気持ち「だけ」は多くの選手から感じられた。後半の何分だったか、ゴール前でものすごい混戦の中、アキが必死で身体投げ出してボールをキープしたり、奪われかけたボールをまた柿本が奪ったりとか、その辺の流れを見たときには、その気迫にちょっと涙がにじんだ。この試合に失望というよりは絶望した人も少なからずいたと思うけど、現場にいた者の率直な感想として、それだけはわかって欲しい。

だけど深刻なのはまさにそこ。甲府戦はまだ「気持ちがこもらなさ杉なんだよ!」と言えた。けど今回は・・・気持ちはこもってる。それはわかる。ところが、それがプレーとして結びつかない。

となると何が足りないんだろうか?

何を加えればいまの混乱が収まるのか、それがわからないというのが一番苦しいね。

(ただ、あえて名前は挙げませんが、やはり気持ちの感じられないプレーをしている選手はいました。そしてこと後半に限って言えば、その選手のプレーが攻撃面で足を引っ張っていたという部分は否定しません。頼むからもっとまともなクロスあげてくれ。それが無理ならせめて内へ切り返してくれ。)




こちらは心を鬼にして、あえて名前を挙げます。古橋、ほんとに一度キャプテンマークを外した方がいい。そんで掟破りだけど、できれば東美やブルーノではなくてモリシにそれを託してみ。そして、モリシがどういう風にキャプテンを務め上げるか、一度じっくりと観察しなさい。

モリシもモリシで「キャプテンの仕事なんて、試合前のコイントスだけですよ。」なんて笑って言ったりするもんだから(笑)生真面目な古橋はそれを真に受けてるのかもしれないけど、でも違うんだよ。モリシがそういう風に言うのは、おそらくは「頭で理解してる仕事はそれだけ」なんであって(苦笑)無意識にもっとたくさんの仕事をこなしているんだよ。

なんでこんなこと言ってるのかと言うと。前半、何かのプレーの後、アキがものすごい勢いで主審に抗議したことがあってね。*1その剣幕があまりに凄まじかったんで、カードが出るんじゃないかとひやひやしたわけよ。すると、モリシがものすごい勢いで駆けつけてきて、必死でアキを止めてくれて。あと多分、斎藤大輔(元セレッソ・現ジェフ)も止めてくれてたと思う。いつもいつもウチの選手を止めてもらってすまないねぇ斎藤(笑)

そのとき、古橋がどこで何をしてたかというと・・・とっとと自分のポジションに戻ってリスタートを待ってたわけよ。orz

あのなフル、違うんだよ。そうじゃないんだよ。別にアキに成り代わって抗議しなくてもいいんだけど(笑)せめてアキをなだめて、少なくともアキが納得して引き下がるように、審判と穏便に話し合いをすることも必要なんだよ。

古橋がキャプテンに就任した頃、やたらと「プレーで引っ張る」みたいなこと言っていたんだけど、それってどっかで聞いたことあるせりふだなーと思ってたら、なんのことはない2003年にキャプテンに就任したアキがおんなじこと言ってたんだった(笑)だけどアキは、結果的にはプレーだけではなくて、がんがん声も出したし時には審判に激しく抗議に行っt・・・は、キャプテンだからってわけじゃないか。

まぁとにかくいまの古橋は、プレーでもそれ以外の面でも、全然チームをまとめれてないなぁと思わざるを得ない。あの抗議の場面が象徴的に感じられてしまった。

2001年のことを思い出しても、また昨年降格したチームのことを思い返しても、キャプテンがきちんと信頼されていないと、いくら気持ちで頑張ったってチームは空回りするだけだよ。

(逆に2004年は最後の最後でギリギリ踏ん張れたのは、なんだかんだ言ってアキも、途中でキャプテンがヨシトやヌノに交代した後も、それぞれきちんと信頼し合っていたからだと思う。特にヌノは後に「自分の中では、キャプテンはずっとアキのつもりだった」って言ってるぐらいだしね。)




数少ない「いいとこ探し」も一応しておきましょうか。

まずアキ。とにかくアキ。何がなんでもアキ。眼福もののあのプレー。すげー簡単に打ってるように見えるけど、よくよく見るととんでもなかったりする。

山田。前半はあまりに動き回りすぎて中盤を空けてしまい、かえってピンチを招く場面が多々あったんだけど、おそるべきはその運動量が最後までほとんど落ちなかったこと。前半はマイナスだったその動きが、それゆえにジェフの前線を疲れさせ、ボール奪取の起点をつくってくれた。

徳さん。守備に関してはあまり期待できないけど、この人のドリブルってのはちょっと独特で、「止められそうで止められない」って感じやね。ドカドカっといく是とはまた違う感じ。惜しむらくは、90分このプレーができれば・・・。

前田は、甲府戦の時よりはマシに見えた。モリシもコンディションは決して悪くなさげ。

んで、アキ以外で一番印象に残ったのが柿本。ちょっと前に社長さんは小松を推してたけど、なんでコバさんが小松ではなく柿本を常にサブに入れておくのか、改めてわかった気がする。

確かに、技術は高くない。というか、セレッソの場合長身FWの比較対象が常にアキだから、贅沢になりすぎるんだけど(笑)

ただ、最初に見たときより次、さらにまた次と、どんどんうまくなってる感じはする。こんな短期間で、しかもこの年齢で。

何より嬉しかったのは、もちろんミスはします。だけどボール奪われた後ものすごい勢いで相手を追い掛け回して、ちゃんと取り返してくるんだよね。こういうプレーをして欲しいのよ、わかるか!?と言いたい選手が何人もいるんだけど。

とにかく、向上心が強く、そしてすげー気持ちのこもったプレーのできる選手。それが柿本。間違いなくコバ好みの選手です。私も気に入った。

もしああいう展開の中で、柿本ではなく小松が入ったとしたら、ああいうプレーができただろうか。たぶん難しいと思う。小松は、走り回ってボールを奪うタイプではなく、ゴール前で待っているタイプのFW。それが悪いとは言わないけど、いまのセレッソで一番ゴール前に張らせたいのは、言わずもがなのアキなわけで。だとすると、アキと組むのは動いてくれるFWでなければ困る。そういう戦術的な面でも、いまのサブに入るのは柿本ってことになると思う。




最後になりますが。私は急いで羽田まで行かないといけなかったので試合終了後にすぐにフクアリを出たから詳細はわからないんだけど。けどこれだけは言いたい。

コバさんに向かってモノ投げたやつは2度とセレッソの試合に来るな。というかサッカーを見に来るな。

何かを投げつけてピッチを汚す権利など、どんなサポにも客にもない。綺麗事と言われようがなんだろうが、これはサッカーにおける数少ない真実のひとつだ。

*1:まぁ、この試合でアキが抗議したのはその1度では済まないんだが(苦笑)