この世でもっともミステリな夜

以前も書いたような気がしますが、我が家ではスポニチを定期購読しています。で、今朝のスポニチを読んでいたのですが・・・

◆ 賞金付きミステリードラマ「一番美しい正解」には50万円 ◆

 安楽椅子探偵が帰ってくる−。ABCテレビで賞金付き本格ミステリードラマ「綾辻行人有栖川有栖からの挑戦状6 安楽椅子探偵 ON AIR」が3月3、10日(いずれも深夜1時59分から)に放送される。

キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!

もう、朝っぱらから声あげちまったよ!あの安楽椅子探偵の新作がついに見れるのか!!祭りだ祭りだひゃっほう♪(落ち着きなさい)

・・・えー、何のことかわからない方の方が多いと思いますが。上にも引用しているとおり「賞金付き本格ミステリードラマ」なのですが、なんせ原作が「綾辻行人有栖川有栖」という時点で「ただのミステリードラマ」におさまらないことは、ミステリ好きならよくおわかりになるかと・・・というか、彼らの名前でピンとくるぐらいのミステリ好きならこのドラマの噂は一度ぐらい耳にしたことはあるはず。

犯人を当てなければならないのは当然なのですが、このドラマの場合はそれだけではなく、なぜ犯人がその人物なのか、というか、その人物以外にあり得ないのかを、原作者である綾辻氏の言葉を借りて言えば「シンプルで、エレガントに」回答しなければなりません。ここで言う「エレガント」とはもちろん「華麗に」という意味ではありませんよ(笑)過不足なく、ロジカルに、わかりやすく、かつ穴のない推理を展開しなさい、という意味です。

ドラマの方もただごとではない。何せ、解決のためのヒントがどこに隠されているやらわからない。上のリンクにも「録画したビデオテープを繰り返し見過ぎて、すり切れてしまった視聴者が続出するなど逸話には事欠かない」というエピソードが紹介されています。いまはさすがにHDD録画の時代ですから、こんなことはないと思いますが。他に私が知ってる話としては、他地方に住んでいるミステリファンが、「このドラマを見るためだけに」出題編放送日に大阪のホテルに宿泊したとか。(笑)そしてそんなお客さんがいることを知ったホテルの人が気を利かせて、出題編と解決編を録画して送ってくれたらしい。いいホテルだ。

はっきり言うとですね。この番組を楽しみにして見ている人のうち、大部分の人の目的は賞金目当てではないのですよ。綾辻&有栖川という人気作家が、これでもかと頭をひねりまくって組み立てた謎に立ち向かい、それこそ綾辻氏の言うように「シンプルに、エレガントに」解き明かせるか否か、という、いわば「ミステリファンとしてのプライド」を賭けての戦いなのであって、正解(犯人だけでなく、その結論に至るまでの論理まで含めて)にたどり着くことさえできれば、最終的に賞金がもらえようがもらえまいがどうだっていいんです。もちろん、もらえるのならばもらいますが(笑)それよりも綾辻&有栖川に対して「どうだ!俺はお前たちに勝ったぞ!!」と声を大にして言いたい。それこそが最大の目的なんです。

ちなみに私はといえば、1勝3敗1不戦敗(第4弾だけ放送を見逃してしまったorz)という成績。早い話、初回だけ勝ってそれ以来負けっぱなしです。こ、今度こそは!

もひとつ余談なんですけど、このドラマ、出題編は本当にもう緊張感たっぷりで、いつも活字として読んでいるようなミステリの世界を地でいっている感じなのですが、解決編になったとたんにノリが変わる(笑)まるでコントのような微妙なギャグの数々に脱力すること請け合いです。でも、そんなコントを積み重ねていく間にひとつひとつ謎を解き明かし、最後にたったひとりの犯人が指摘されるときの緊張感たるや、他のサスペンスドラマの類では絶対にあり得ない、最高の瞬間ですね。

そんな安楽椅子探偵の公式サイトはこちら。放送日がちょうどJ開幕と近いことですし、3月が来るのを指折り数えて待っていましょう。