頑張る者は報われる

まぁ、とりあえずなんだ。私が言うのもなんだが、




 落 ち 着 け 。




そりゃ確かに、セレッソは相変わらず好調だ。勝ち点差はわずかに1、もう「狙ってます」と言っても許されるぐらいにはなっただろう。しかし、しかしだな。まだ2位だ。直接対決も残ってないから、たとえ3連勝しても逆転できない可能性がある。そこを見失ってはいかんよ。

・・・なんで「横浜行きませんか?」ってメールが来るんだよ!(汗)10月に遊びすぎたのと12月にも出歩く予定なのと、何より京ぽんあぼーん事件もあったから、11月は関西から一歩も出ずに、おとなしくしてる予定だったんだぞ!

いざとなったら、鳥取行きはキャンセルの方向で・・・(汗)


で、日曜のおさらい。この試合、現場でのMOMは古橋(ハムリンズソーセージ1年分、どうするんだろう・・・(笑))でした。もちろんそれが先制点だったんで納得なんですが、個人的には藤本か酒本を推したかった。しいていうなら「裏MOM」(笑)守備的MFとして初先発しながらも、前田の負傷退場というアクシデントによりDFラインに下がり(前田の穴を埋めること自体は10月の広島戦でもやっているので、今季2度目ですね。)そこからは「いまJリーグでもっとも恐ろしいFWのひとり」であるジュニーニョのマークという大仕事を任され、それを見事にこなしてみせた。

思えば、前田のデビューも江添の負傷がきっかけだった。あの試合ではクリスティアンに一瞬の隙をつかれたけど、その後はマルケスをおさえ、エメルソンをおさえ、ワシントンをおさえ・・・並み居る一流FWとマッチアップしては、経験値を積み上げ、急成長を遂げた。*1で、そんな前田の負傷退場の穴を、今度は藤本が埋める。うまくいってるチームというのは、ひとつやふたつのアクシデントではへこたれないというか、むしろそのアクシデントから新しいチャンスが生まれたりして、まぁ、なんというか、「ノッてるチーム」ってのはこういうもんなんだな、と。

もちろん、藤本ひとりですべての仕事をやっていたわけではなくて、下村やブルーノがしっかりとサポートしていたからこそ、藤本は自分の仕事に専念できたといえる。そしてもうひとり忘れてはいけないのがシャケ。シャケも常に怠りなく藤本をサポートし、さらにもうひとつの難業である「アウグストのケア」を全身全霊で成し遂げた。さらに守備にも力を入れつつ、攻撃にもしっかり参加し、効果的なチャンスを何度もつくり出した。ヴェルディ戦での出来があまりにもアレだっただけに、この試合では先発も危ういんではないかと心配していたけど、どうしてどうして、これだけの仕事ができるなら、先週やれよと(笑)まぁ、あの試合での反省があったからこそ、この試合でのプレーなんだろうけど。

日曜の早朝に見ていたクラシコの生中継で実況の人が言ってたのだけど、大一番を控えたバルサの選手(デコだったかな?)がこんなコメントを残したのだそうな。

「例えばしっかりと『バルサのサッカー』ができて、でも打ったシュートがポストに当たってしまって得点できず、一方でマドリーの選手が打った1本のシュートは得点となり、それで負けてしまっても、もちろん悔しいけど、でもぼくらは納得できるんだ。  絶対にやってはいけないのは、『バルサのサッカー』をさせてもらえないことなんだ。」

試合を見ていて、この言葉が頭をよぎった。もちろんホームゲームなのだから、セレッソが自分たちのサッカーを完璧にできるように努力するのは当然のこと。その一方で「いかに敵チームに『彼らのサッカー』をさせないか」というミッションも、この試合に限れば合格点以上だったのではないかと思う。あちら側のサポにしてみれば、そりゃあストレスのたまる試合だったろうなぁ。

比較するのもおこがましいレベルだということは承知の上で(笑)バルサセレッソも、FWは3トップ。まぁそれぞれのタイプはもちろん違うけど、もっと違うのは、バルサの場合はたとえ自陣で守備に追われる時間帯であっても、前の3人だけはあまり下がってこない(もちろん、敵陣内での守備には積極的に参加していますが)セレッソはどうかというと、もう説明するまでもありませんね。2シャドーはおろか、センターFWまでが下手すると最終ライン近くまで下がって守備をしていることも珍しくない。普通ならいちばん守備しなくていいはずのポジションの選手までがこれだから、他の選手が守備をサボれるわけがない(笑)

かくて、こと「守備意識」に関しては、J1でも随一の高さと統一性を誇るチームに生まれ変わった。これこそが小林体制が生み出した最大の成果といえるかもしれない。

地味で、誰にも評価されていない、と思えるような仕事であっても、それが自分にとって、あるいは他の誰かにとって本当に必要な作業であるならば、くじけず頑張って続けましょう。その努力は、きっと報われるよ。

*1:アラウージョだけはおさえきれなかったけど、これはそもそも前田がマッチアップするには不向きなタイプなんではないか、という気がする。それでも、いまの前田ならあるいは、という期待もないではないけど、たぶんアラウージョと対戦することはもうないだろうなぁ(来年はブラジルでプレーすることがほぼ本決まりな選手が天皇杯に出るとは思えない)。