インタビュー2題

今週はサカマガに下村のインタビュー(・・・なんか、サカマガだと写真写りイマイチだね。サカダイで江添と対談したときは破壊力満点だったのに(笑))。そして「Footival」には、世にも珍しい(笑)アキのインタビューが掲載されてました。以下、それぞれの記事について感想なぞ。

週刊サッカーマガジン「ヒューメイン・フットボーラー」

いつの間にか「止める蹴るしゃべる」から改題したんだね。インタビューの方はWEBに完全版があがっているので、そちらを読んだ方が手っ取り早いかと。

ひとつ印象に残ったのは、

記者>> 外からチームを見ていて時期は、どんなことを思いましたか。

下村>> サイドチェンジが少ないのと、ポゼッションがうまくいっていなかったように思えました。それが出来れば、良い形ができるとは思っていたので、試合に出たときはチームに良い影響が与えられるように準備をしておきました。

という部分。先日、Optaデータ関連の記事でも少し触れましたが、前半戦に限って言えば、サイドチェンジ数の第1位はセレッソ。しかし下村は、序盤戦(下村が出場していなかった頃)には「サイドチェンジが少ない」と感じていたという、ここは興味深い。

Optaのデータでも、各試合ごとのサイドチェンジ本数までは書いてくれていないので、実際に下村が入ってサイドチェンジが増えた、ということを数字で証明することはできないんだけど、「ロングパス成功率」の第9位にランクインしているぐらいだから、やはり彼の存在が大きいのだろう。

ところで、本誌のみに載っている質問コーナーが面白い。あのご幼少のみぎりの写真・・・ここまでかわいい子って初めて見たかもしれない。「お人形のように」という形容詞をつけたくなるぐらい。そりゃもう、ご両親もかわいくてかわいくて仕方なかっただろうな。もう1枚、小学生時代の写真も載ってましたが、あの山瀬(兄)と同じチームに所属していたことがあったとは知らなかった。よく考えたら下村って1980年生まれだから、山瀬たちアテネ世代最年長とは1歳、ヨシトとは2歳しか変わらないんだよね・・・って、えぇー!?(笑)

それはさておき、一番面白かったのは「よく見るテレビ番組は?」という質問の答え。




細木数子が出ている番組。




・・・

あの・・・下村、さん?(笑)そんなに自分の運勢とか気になりますか?雑誌の占いページとか真剣に読んじゃう方ですか?いや、その外見ですから、ファッション雑誌の占いを読んでいても特に違和感はありませんが、でも細木数子はねぇ・・・(苦笑)





Footival「Close Up Interview#2 サッカー快楽主義」

記事にも書かれていますが、アキは本当にインタビューを受けない。セレッソクラブの会報とかMDPでは時々載ってますし、スポーツ紙のセレッソ番みたいな人が練習後にとったらしきコメントが新聞に載ることはありますが、普通に本屋で売ってるような雑誌でアキのインタビューにお目にかかることなんてまずない。先日のサカマガなんて、アキについての記事なのにモリシが語ってましたからね(笑)これは、今回のインタビューの冒頭でアキ自身が語っているとおり「知らない人にいろいろ書かれるのは嫌」っていうのがあるようで・・・「いじられてナンボ」と考えているとおぼしきモリシとは違って、メディア関係者をあまり信頼していないのかもしれない、この人は。ただ、一度信頼してしまうとすごく打ち解けた表情を見せる人でもあって、例えばABC「おはようセレッソ」の初代レポーター・山下真妃ちゃん*1なんかには、ものすごく油断も隙もありまくり(大笑)な表情を見せていたもんです。

で、そんなアキの本音を引き出すために「Footival」の編集者が考えた裏技(?)それはアキの高校の先輩でもある野々村芳和氏にインタビューさせること。考えやがったな!(笑)

「高校の先輩」といっても、野々村氏は「モリシと同学年」ですから、アキとは4学年違う、つまり同時期に清水東にいたわけではない。とはいうものの、そこはやはり体育会系、年度が離れていようと先輩は先輩、ということか。まぁそもそも、野々村氏のキャラがああだから(笑)アキも気楽に話せるんだろうけど。

インタビューの内容については、ただいま「Footival」絶賛発売中ですからお買い上げいただくとして(笑)読んだ感想としては「あー、やっぱり変わってないなぁこの人」と。なんせ、はじめの方でいきなり言ってますよ。

──点を取ることにすごいこだわりがあるわけじゃないの?
「全然ないです。誰が取ってもいいです」

・・・これだよ(苦笑)後の方で出てくる代表関連の話もありますし、何よりもアキ自身がはっきりと語ってますが、この人の場合まず「自分自身がサッカーを楽しみたい」っていうのがある。だから、代表のように重い責任を背負ってプレーする、勝たなければならない、そういう立場に身を置くことを、本音では望んでいない。

おそらくはこういうところが、フランスW杯予選の頃に岡田監督(当時)から「闘志が見えない」と言われたゆえんでもあり、また現在もセレサポと一部西澤マニア(笑)を除くほとんどのサッカーファンから誤解されているであろう「西澤は、才能とセンスはめちゃめちゃすごいが、本人にやる気がない」と言われてしまう部分でもある。そしてよくできたことに、本人のメディア嫌いがその誤解に自ら拍車をかけている(苦笑)

だけど、これもまたインタビューに出ていることだけど、アキのでん部痛は決して無視できるものではなくて、具体的に言うと「筋肉が骨からはく離している状態」だという。2週間に1度は痛み止めの注射をして試合に出ている状態。「注射を打っていれば問題なくやれるからいいかなって」なんて、一見軽く言っちゃってますが、そんな軽い痛みではないだろうことは、症状を聞けば容易に想像がつく。考えてもみてほしい。果たして、気楽にサッカーをやりたいだけの人間、やる気の無い選手が、ここまでして身体に無理をかけるだろうか?

アキのこういう「弱みを見せたがらない性格」を、嫌というほどわかっているだけに、アキのこと(特に性格面)を悪く言われるのは、サポとしてすごくつらい。あんたら、えらそうなこと言ってるけど、アキがどのぐらい痛いかわかるのかよ、と、襟首つかんで怒鳴りつけたくなることがある。

・・・もっとも、当のアキ自身がこの種の誤解を積極的に解こうという意志を持っていない(そんな意志があるのなら、もう少しメディアに顔を出すだろう)。「わかってもらいたい人(チームメイト)とわかってくれる人(ファン)がわかってくれたら、それでいいや」ぐらいの気持ちでいるようだから、たぶんこれはこれでいいのかな。

で、最初のところに戻りますが、「点を取ることにこだわりはない」という話。これ、「サッカーを楽しみたい」ってところと、なんか矛盾しない?と、一瞬思う。だって、サッカーやってて、しかもFWで、自分が点を取らなくて何が楽しいんだ?って思いません?ところが、この西澤明訓って人にとっては、そうではないらしい。

彼にとっての「楽しいサッカー」とは何なのか。推測の域を出ないけれど、たぶん「他の選手と、言葉によらないコミュニケーションが成り立つ瞬間」「イマジネーションが共有できる瞬間」そういうプレーなんだと思う。

古い話を持ち出して恐縮ですが、昨年2ndステージ初戦のFC東京戦を、覚えておいででしょうか。3度勝ち越されて3度追いつき、最後にアキが頭で落としたボールをモリシがシュートしてゴールネットの天井に突き刺し、これが決勝点となった試合。小林監督のセレッソ初勝利。この試合の後、モリシは自分のサイトのメッセージでこう書いてます。

> アキの所にボールが入ったときに、絶対来るわ〜と思って走りこんだら来ました。

これ。これこそが、アキが求めているサッカーであり、これができるのなら、別に最後にシュートを打つのが自分でなくてもまったくかまわない。そういうことなんだろう。

・・・実のところ、これ、私が見たいプレーでもあるのですがね(苦笑)アキ個人の変態ポストプレーももちろん大好きなのですが、むしろアキが適当っぽく出したパスに突然誰かが飛び込んでくる、そういう瞬間がたまらなく好きなのですよ(ちなみに、それがダイビングヘッドだったりするともう最高(笑))。

ところで、インタビュー内では他にもいろいろ(昨年のヨシトの件とか、サッカーを辞めたら何をしたいかとか、彼らの故郷である清水についてとか)語っていて、よくぞここまで突っ込んで聞いてくれたよ野々村さん!て感じなのですが、ここまで聞ける立場のあなたなら、ぜひとももうひとつ聞いてほしかった。そう、昨年の移籍騒動の真実を・・・。まぁでもこれは、永遠に語られることのない話なのかもしれないし、むしろその方がいいのかもね。


と、ここまでアキをさんざんに褒めちぎってきたわけなのですが、そんなアキに対して、あえてひとことだけ苦言を申す。


いくら長い付き合いで仲良しだからといっても、モリシを「あれ」とか呼ぶんじゃねー!!(笑)


・・・正直ウラヤマシス(´・ω・`)

*1:今年、留学先であるイギリスにて、あちら在住の日本人男性とご結婚なされたとのこと。おめでとうございます!お酒はほどほどにね・・・(笑)