お疲れさまでした

サッカー関係の、ネット上の有名人の中で、私が会いたい人ランキング!(笑)というのをやったとしたら、ベスト3はもう決まってます。

このお三方。

で、この中のおひとり、やまかんさんが、なぁんとネット界から引退なさるそうな。うわー、すっげー残念だ・・・つД`)

やまかんさんの書かれる記事というのは、他のどんなサイトやブログでもお目にかかれない、ちょっと「異質」なものでした。ほとんどの観戦記は、ピッチ上で、90分以内に起こった出来事を、分析し、あるいは分析以前の感想を述べている。けど、やまかんさんは、その90分で両チームが見せたサッカーから、そのチームのアイデンティティや、中長期的なチームコンセプトといったところを読み取ろうとする。それゆえにその内容は、時に経営学や経済論といった分野ともリンクするものがあったし、時には哲学的でさえあった。

これは極端な言い方ではありますが、アイデンティティやコンセプトから逸脱したプレーによる勝利よりも、それらを貫き通した末の敗戦の方を重んじる傾向があった。もちろんチームサポとしてはどんなプレーであっても勝ってくれることがいちばん嬉しいのだから、彼の記事にはしばしば賛否両論があった。しかし、やまかんさんにしか書けない、ユニークな観戦記だったことは確かです。

そもそも、この記事の最後にもあるとおり、「ややイヤな目」は既に4代目のサイト名なのですが*2初代サイト名だった「Jリーグを100倍イヤな目で見る方法!!」だった頃から愛読させていただいてました。おかげさまで、ずいぶんとJのチーム、特にジェフについては勉強させていただきました。・・・かなり偏った知識になった気もしますが(^^;

初代「イヤな目」の頃は、やまかんさんも「ジェフサポとして」更新を続けられていたのですが、当時のジェフは残留争いの常連でして、やまかんさんの文章もジェフというチームへの愛情と不安と苦悩に満ちあふれていたものでした。

特に、2000年でしたっけ、やっぱり残留争いに巻き込まれ、最終節で辛くも残留したはいいものの、一部のサポーターが試合後も臨海のスタンドに居残って、「チームとして今後どうしていくつもりなのだ」とフロントに対して直談判を行った事件。これ、たしかやまかんさんが「中立サポ宣言」をしたきっかけでもありましたっけ?(検索をかけてみたら、こちらの「2000年12月10日」の項に詳しく載ってました。そうそう、小倉隆史の放出って話が引き金だったんだ)この一件、「イヤな目」を読んでいなければおそらく私は知ることがなかったでしょう。

セレサポでもよく、ジェフのフロントの手腕を褒めちぎる人がいて、もちろん他チームのフロントに比べるといくつかの点で優れていることは確かなのですが、たいていその手の話の後に続くのは「それにひきかえセレッソは・・・」という自虐的な愚痴だったりする。けど、ジェフがいまのようなよいチームになるまでにどれだけの時間を費やしてきたか。そうなるために、ジェフサポの方々が、どれだけ苦しんできたか。そのぐらいは知っておいて損はないでしょう。

まぁ、セレッソもようやく昨年、チームを刷新するための「きっかけ」となる事件があったわけで(赤紙を含む、サポの一連の抗議行動ね)実際それを受けて今年のセレッソは確かに変化しつつある。そういえばあの悪夢の1st最終節からちょうど1年が経とうとしているけど、あのとき私達がリアルで泣き叫ぶほどに苦しみ、苦しみ抜いた結果として起こったあの怒りのうねりが、チームの中の「何か」を揺り動かしたんだなって思うと、少しは救われた気持ちにもなります。

ご結婚されるということで(おめでとうございます!)お忙しいようなので、おそらくは今年のセレッソもまだご覧になってはいないことでしょう。今年のセレッソを見ていただきたい、そして論評していただきたい、と思っていました。一度どん底に落ちたチームが再生する、少なくともそうなりつつある過程というのを、あの臨海事件を知るやまかんさんにこそ見てもらいたかった。それが何より残念。

もうひとつ残念なのは、この方は「ジェフがタイトルを獲得するか、年間勝ち点が1位になった場合はサイトを閉鎖する」と宣言されていたのですが、その願いがかなわぬままに引退されてしまうこと。どうせなら大団円でめでたく閉店、といきたかったでしょうねぇ。

やまかんさん、6年間本当にお疲れ様でした。いずれ、何らかの形でWEB上に戻ってこられる際は、ぜひご一報ください。手土産持って駆けつけますんで(笑)

*1:ただし、左近さんにはセレッソについてではなく、主にマラドーナとマイコゥについて熱く語っていただきたく(笑)

*2:そもそも、いまのようなブログ形式になったのも4代目になってからでしたよね。