忘れえぬ味

たまには「はてなダイアリー」らしく、日記風の駄文(笑)






新潟空港で、出発前にラウンジに入ってコーヒーを飲んだ。・・・案の定、店内には選手たちがいたけど(笑)*1

別に選手に会うためにラウンジに行ったんではなくて(笑)もし残留を決めることができたら、新潟空港でコーヒーを飲もう、と、今日の試合への参戦を決めた時から心に誓っていた。






2nd神戸戦の後、私は頭を抱えていた。

今のセレッソの選手たちはとても「たたかっている」ようには見えない。こんなことではとてもじゃないけど入れ替え戦回避なんてできない。

だけど、今のサポで本当に「たたかっている」人がどれだけいるんだろう。もちろん私も含めての話ね。

勝っているチームを応援するのはとても簡単なことだ。勝てなくても、なんとかしよう、状況を打開しようと必死になってもがいている姿が見えるなら、ともにたたかう意欲も沸く。しかし、そうではないチームを応援するのには相当な勇気と心構えが必要だ。この場合、サポはチームを「勝たせる」ことではなくて、まず「たたかわせる」ところから始めなければいけないのだから。

セレッソが負けている時によく歌われている「たたかえ 我らの大阪」というあの歌。セレスレ(あれ、サポスレだっけ?)では「呪いの歌」なんて揶揄されていたりもしたけど(苦笑)それは言い過ぎだとしても、正直あんなけだるげに「たたかえ」と歌われても説得力がないよなぁ・・・と、バックスタンドで思っていた。

選手に「たたかえ」と言うためには、サポもまたたたかわなければならない。敵ではなく、フロントでも選手でもなく、自らの心の中で頭をもたげようとする弱気の虫と。それはたぶん、選手の心にも巣くっているであろう虫なのだけど、まず自分自身の中から追い出さないことには、他人の心から追い出すなんてことができるはずがない。

まぁ前置きが長くなりましたけど、とにかく私もたたかおうと思ったんですよ。自分なりのやり方で。とはいえ、基本がバックスタンド住人だし、特に10月いっぱいは仕事がかなりきつかったので、アウェイに行けるわけでもなく、むしろホームゲームもよく行けたなってぐらいだったので、スタジアムで何か行動を起こすとか、ましてそのための下準備とか、とてもじゃないけどできる状態じゃなかった。

であれば、せめて自分自身の中で何か誓いを立てて完遂するというやり方でたたかってみよう。選手やスタッフや、アウェイにも参戦しているサポたちから見ればあまりにもぬるすぎる「たたかい」だけど、当時自分が置かれた状況から考えると、これが精一杯だった。

というわけで、私が選んだのは「コーヒー断ち」でした。と言っても、そんなにがぶ飲みする方じゃないんだけど、前述の通り仕事がかなり大変な状況で、1日に2、3杯はコーヒーを飲んで脳みそにカツを入れるような生活をしているまっただ中だったので、そこからコーヒーを抜くというのは案外大変だった。仕事中、何度意識が朦朧としたことか(苦笑)

「たたかい」の期間は、残留なり降格なり、何らかの結果が確定するまで。






今日、私は実に1ヶ月半ぶりにコーヒーを飲んだ。

エスプレッソ風に細かい泡の立ったコーヒーは、ほろ苦く、香り高く、疲れた身体に安らぎをもたらしてくれた。

そういえば、ゴール裏であんな風に声を出したのはいったい何年ぶりだろう(柏戦の時はおなかが減って声が出なかったから(苦笑))もう少しおとなしくしているつもりだったけど、帯の人たちがあんまり熱いもんだから、年甲斐もなくつられてしまったよ(笑)まさか90分立ちっぱで応援できる体力が自分に残されているとは思わなかった・・・。

今日ほどサポの人たちを「あぁ、仲間なんだ」と意識できたことはなかった。これほどまでに頼もしいものだとは、恥ずかしながら知らなかった。ひょっとすると、選手たちも同じ気持ちだったんじゃないだろうか。

ずっとバックスタンドで応援し続けてきたし、これからも自分の「居場所」はそこであり続けるんだろうけど、でも来年からは、年に何度かはゴール裏に足を運んでみてもいいかな。無力な私でも、少しはたたかえるかな。夜の空港で、そんなことを思った。

4年越しのゴール裏不勝記録も、2004年のアウェイ不勝記録も全て覆すことができた、今日のコーヒーのおいしさを、私は一生忘れない。

*1:席が離れてたのでちらっとしか見えんかったけど、モリシがうまそうにジョッキあおってたな(笑)まぁ、今日ばかりは心ゆくまで飲んでください。