何のために戦うのか

昨日の記事で恐縮ですが、報知より。

◆大久保先制弾もフル代表へ課題 

アテネ五輪代表のFW大久保嘉人(22)=C大阪=が前半34分、右足で先制ゴール。「楽しめてやれた。シュートは落ち着いて決めることができた。Jリーグもあったのでコンディションは悪くなかった」と話したが、フル代表に選ばれなかったせいか、笑顔はなし。日本サッカー協会川淵キャプテンは「大久保はいいプレーをしたが、フォア・ザ・チームのプレーがもう少しあったらもう一段上に行けると思うよ」と、代表入りへの課題を指摘した。

ヨシトの本心がどこら辺にあるかというのはあえて論評を控えますが(「ヨシトウォッチャー」である私がこの数ヶ月間書き連ねてきたものを読んでくださった方なら大体わかるはず)ひとことだけ言わせてもらえば

「だって、オールスター戦で『フォア・ザ・チーム』の意識を持てだなんて誰も言わんやん?」

と。一昨日書いた「やっぱりB代表(A2代表)が欲しい」という話にも通じるのですが、この「日本選抜」というカテゴリが今後も継続的に召集されるという話なんであれば「チームプレー」というのは絶対考えなければいけないのですが、少なくとも現時点ではそうじゃないじゃないですか。この1試合だけのために集められ、ろくな練習もせずに臨んだ「記念イベント」というだけの試合。なら、見に来てくれたお客さんが一番喜ぶであろうものを見せればそれでいい。そう考える選手がいたとしても(ヨシトがそう考えていたかどうかはさておき)少なくとも川淵氏がどうこう言う筋合いのことじゃないと思いますよ。「本来ならチームの練習に参加してもらいたいところを2日間貸し出してるんだ」ってことは忘れないでほしい。

ところで、前半の何分だったか、ヨシトがボールを持っていて、大黒がフリーだったのに出さなかったとか何とかでうんぬんかんぬんですが、まぁ上に書いたとおり「そもそもこれはチームではない(と認識している選手がいたとしても仕方がない)」というのがまず一点。それから、実は大黒をちらっと見たことそれ自体が、相手DFやGKの注意を一瞬そっちに向けさせてシュートを打つためのフェイクだったのかも(笑)という推測も成り立ったりして。ロナウジーニョがよくやってますよね、こういうの。あっちのがもっとすごいけど。

さらに、これは2ちゃんの日本代表サッカー板のどのスレで読んだか忘れたのですが、「シュートが入るか否かが50%の確率の場所にいる選手が、シュートが入る確率が70%の場所にいる選手にパスを出すべきか否か」という命題は「その選手にパスを出して成功する確率」*1も検討しなければ必ずしも真とは言えない、というレスを読みました。つまり、上の例で50%をヨシト、70%を大黒だとすると、

ヨシトがシュートして入る確率:ヨシトが大黒にパスを出して通る確率×大黒がシュートを打って入る確率

というわけです。もちろん、サッカーは数学ではないですからこんな単純な公式で得点が入るはずがないんですけど、なかなか面白い考え方をする人がいるもんだなぁ、と感心したので、ちょっと紹介してみました。

*1:パスのうまさとか、間にいる相手DFが足を伸ばして届くかどうかとかってことですかね。