「岡山くん、話があるの。」

そうし‐そうあい〔サウシサウアイ〕【相思相愛】

1 男女が互いに愛し合うこと。「―の仲」
2 岡山一成と柏サポの関係。

・・・というわけで(?)神戸ウイングスタジアムで神戸−柏戦を見てきたわけですが。*1

うーん、うーん、まぁ、その、なんだ。

当たり前のことですが、神戸も柏も去年はJ1にいたわけじゃないですか。何度もセレッソと(J1同士で)対戦してきたわけじゃないですか。ついでに言うと、神戸−柏といえば私の中で「ある意味ゴールデンカード」だったわけなんですよ。それが。

何このスタジアム中に蔓延するJ2のかほりは・・・(汗)

スタジアムこそ確かに立派で、そこは間違いなくJ1級なんだけど、チケットを買って中に入った瞬間から、スタンドの雰囲気も、ピッチ上で展開されているサッカーも、それをコントロールしている(はずの)審判も、漂う空気や時の流れまでも含めて、なんかもう何もかもがJ2。

あ、誤解されそうなんで言っとくけど「J2の空気」っていうのは決して悪い意味やバカにしているわけでもなくてね。なんていうか・・・ほら、いくら「昇格・降格制度がJリーグをよりスリリングにしている」とか「J2の姿こそ『地域密着』のあるべき姿だ」とか綺麗事並べてみたところで、しょせん世の中にあふれるサッカー情報の多くは代表>>J1>>>J2(それより下はもはや存在すら疑わしく思えるレベル)じゃないですか。

で、まさにいま、ですよ。あさってからいよいよW杯が始まるというこの時期、猫も杓子も金魚もおたまもW杯モード一色って感じで、まるで「代表にあらねばサッカー選手にあらず」と言わんばかりの雰囲気。それは日本だけじゃなく海外の国についても似たようなもん。

そういう、異常とも思えるようなW杯ムードの中、あえてその華やかな期待感に背を向けて、J2という日の当たらないカテゴリのゲームを観戦するために、仕事を必死で片付けてくる、そういう人たちが3,750人もいたという事実。なんて素晴らしい。




ただ・・・お客さんの方はそれでいいんだけど、ピッチレベルがああまでJ2っぽくなってるのは、ちょっとね(汗)だって、くどいようだけど神戸と柏ですよ?

あくまで個人的な感想なのですが。柏は、なんだかんだ言ってJ1に昇格すると思います。ただ、いまのままだとこの先確実に苦労すると思う。4年前、ウチらが10月にめちゃめちゃ苦労したように、あるいはサンフさんが最後の方、新潟・川崎とデッドヒートを繰り広げたように、いまあるアドバンテージはいずれなくなって、アップアップになるんじゃなかろうか。かといって、じゃあいまのチームから何を引いて何を加えればいいの?と聞かれると、正直よくわからん(汗)というか、わからんからこそ苦労するのではないかと。

神戸の方は、昇格できるかどうか?と聞かれると、うーん今のままではきっと苦しいだろうねって感じがした。ただ、こちらの方が原因というか対処方法は割と明確で「とりあえずホルヴィが90分出場できるまでに回復すること」「ともかく金積んでしっかりした外国人FW(できればポストプレーを得意とするタイプ)をひとり連れてくること」*2この2点を実現するだけで劇的に変わると思う。ともかく、三浦アツを4-2-3-1の3の位置(左アタッカー)で使うのは絶対やめた方がいいんじゃないかと。あれではせっかくの高い技術が生きないし、もったいない。




んで、まぁ、そこら辺のことは全部置いといて、岡山ですよ。

4バックの左CBとして出場してたのですが、正直、目眩がしました(汗)試合の序盤は見ていないのでわかりませんが、少なくとも私が会場に到着した時点で既に、パク・カンジョは明らかに岡山の弱点を狙ってましたね。

弱点、すなわち「スピードに乗ると当たりに弱い」orz

向かってくる相手を正面から出迎えるときはいいんですよ。ところが、ボールを追いかけてヨーイドンで競争すると、たとえ岡山の方が先に追いついても、技術を持った選手なら「さらに身体を前に入れる」ことでかわすことができる。そしてカンジョは紛れもなくその技術を持った選手だったと。

後半13分のカンジョの得点は、だから必然といえば必然だった。

それで、この得点(柏から見れば失点)をきっかけに、そりゃもう目も当てられんぐらいバッタバタになるんだ、柏が。何この「どこかで見た光景」orz 前半も、後半の失点前も、ゲーム自体は柏の方が支配していたのに、突然何かを見失ったかのように凡ミス連発。いやぁ、よくまぁこれであの後失点せずに済んだなと(つまりそこら辺がJ2ぽいと。)

神戸はですね、前述のとおり、ホルヴィさえ試合に出ることができれば、そりゃもう劇的に変わる。なので、この時間帯にあと1点さえ取っておけば、試合を決定付けることができた・・・はずなのだけど・・・。

栗原に代えて平瀬、そして近藤に代えて茂木。この交代がどうにも解せない。いや、ふたりともバテていたからってことなんだろうけど・・・ともかくこのふたりからまったくといっていいほど得点のにおいがしない。えと、ふたりともFWだよね??(汗)

で、あれですよ。サッカーにおける究極の真理。「追加点を取れるときに取っとかないと、あとで必ず痛い目見るよ」っていう。あのセットプレーまで、柏からほとんど得点のにおいしなかったもの。せっかくバイタルエリアまでボールを運んでも、もたもたしてたり、判断が悪かったりで、シュートを打てない、あるいは打つタイミングが1テンポ遅いせいで神戸のDFに当たってしまう。そんなんばっか。それが、あの1チャンスで得点につながるんだもんなぁ。それも岡山が。(笑)

ここからはさっきまでとまったく逆、今度は神戸の方がバッタバタに。試合時間があと10分あれば逆転も可能だったかもね。

ただ、神戸もアツ君とホルヴィを中心にカウンターを狙ってはいたんだけど、終盤に来ると岡山の「なんだかよくわからないスタミナ」(笑)が生きるね。決して技術は高くないんだけど、あの時間帯だとみんなもう細かい技術を駆使することはできなくなっているので、そうなるとパワーのある方が勝つ。

つまり、柏サポにとって岡山は「一番苦しい(はずの)時間帯に一番頑張ってくれている選手」ってわけだ。そりゃあ応援せずにはおれんわな。




まぁ、そんな感じの試合でしたよと。

*1:ただし仕事の都合で前半25分あたりから。

*2:バロンは・・・残念ながら、半年で終わりだろうね・・・。