これでひと区切り

 負 け ま す た 。

と、大文字で言いたくなるぐらいの完璧な敗戦。例えば、5月のダービーのときなんかは、こっちもこっちでいいところはそれなりに出てて、でも向こうにはもっといっぱいいいところを出されてしまった、という感じなんで、点差の割にはダメージが少ないんだけど、こういう試合はね。まったくもってウチのいいところを出すことができなかった。正直言って、よく延長まで持ちこたえたなと思ったもん・・・あと30分持ちこたえてほしかったけど。

「奇跡」というのはめったに起きないからこそ価値があるのであって、そういう意味では今年のセレッソはリーグ戦の間にちょっと奇跡の当たりくじを引きすぎましたね。それで今日もまた当たりを引こうだなんてのはおこがましすぎる。

大体、今年後半のセレッソは、攻撃的に来るチームに対しては無類の強さを発揮する*1反面、守備から入ってくるチームに対してはかなり苦戦していた印象がある。清水しかり、大宮しかり、そしてあの横浜戦しかり。今日の清水なんて、3バック・4バックの違いこそあれど、セレッソがやりたいサッカーをほぼ完璧な形で向こうにされてしまった感じ。これではどうしようもない。

(それは、裏を返せばこの戦術はきちんと極めていけばどんな相手であっても有効であるということの証左だとも言えますが。)

こういうサッカーをしてくる相手にどう対処し、どうひっくり返すか。2005年度の最後にいい宿題をもらったかな。来年の春までに、チームみんなで解決していかなくては。

目指すのは、当たりくじを「ここ一番」のために取っておけるチームにすることだ。




できればみんなで国立に行きたかった。本当に、胸が張り裂けそうなぐらいにそう思います。特に、試合後に自分の着てたユニをサポに手渡したファビと、自分がベンチ枠にも入らないであろうことは薄々勘付いていたであろうに、エコパまで帯同してサブ選手の練習を手伝っていた、そして試合後は最後まで残ってサポのエールに答え続けていたヌノの姿を見ていて、悔しさではなくさびしさが募った。でも同時にこうも思った。

「終わってしまうことがこんなにも悲しい、さびしいと思える2005年のセレッソは、とても素晴らしいチームだったんだな」と。

セレッソに対して「ありがとう」と言いたい。よくある「感動をありがとう」とかそういう薄ら寒くなるようなせりふではなくて、なんというか、前に進んでいく力をもらった。「それに関わるすべての人がその気になれば、チームというのはなんぼでも生まれ変われるものなんだ」と、身を持って教えてもらえた。

選手、スタッフのみなさん、来年のセレッソを、今年よりもっと素晴らしいチームにするためにも、しばらくはゆっくり心身を休めてください。私も、いろいろと駆けずり回った今年1年を思い返しながら、次のシーズンを待つことにします。

*1:あのチームを除いて。でもそのチームにも最後には勝てたから、まぁいいか。