生まれ変わったこのチーム

ものすごい個人的な感情なのですが。

前節の広島戦が終わったときに私が思ったのは「この試合、宇都宮徹壱さんに見てもらいたかったなぁ」でした。ほら、前にエルゴラでセレサポのことを取り上げてくれたじゃないですか。ああいう視点でセレサポを見ていた宇都宮さんが、この試合でのセレサポを、長居スタジアムが一体となって選手を後押しし、勝ち点1をもぎ取る様をもし見てくれていたら、いったいどんな記事を書いてくれたかなぁって思ったんですよ。

で、今日の試合。私自身もBS観戦なので偉そうなことはいえませんが(笑)終わった後「あぁ、この試合を見てもらいたかったなぁ」って思った人がふたりいます。

ひとりはやまかんさん。この方、もちろん私は直接お会いしたことはないわけですが、「チームの本質」を見抜く力に長けていると思うんですね。ここでいう本質は強い弱いとか戦術とかそういうことではなくて、チームそのものの魂というか、目指していくもの、ヴィジョン、そういったものをすごく的確につかんでいると思う。

去年、開幕直後のセレッソを見たやまかんさんには、ひとこと「重症」とばっさり言われた。そしてそれは情けないことに、100%事実だった。その後、2度の監督交代を経て「裏天王山」と呼ばれた10月の柏戦では「あの短時間でよくぞここまで建て直した」と評価してくれた。まぁ、それでもあの段階ではセレッソの方が柏よりもなお症状が重かったことも確かだったけど。

そんなやまかんさんが、いまのセレッソを見たら、いったいどんな感想を持つだろう。セレサポとして、また「ややイヤな目」ファンとして(笑)それがすごく気になります。でも、次の関東アウェイって7月のFC東京戦までないんだよなぁ・・・それまでセレッソがいまの状態を維持してくれればいいんだけど(セレッソは回復しても、「りんでんばうむ」はまだ完治していないようです(苦笑))




で、もうひとり見てもらいたい人。彼はいま、スペインの空の下でもがき苦しんでいる。つくづく、そういう運命に生まれついたヤツなんだなぁ、と少し苦笑しながら、でも心の奥ではいつも気にかけている自分がいる。

私にとってヨシトと天秤にかけることができるチームは「セレッソ」だけ。それ以外はどんなチームであっても(たとえA代表であっても)ヨシトの方がはるかに大事。だから、いまはもうあのチームのことはどうでもいい。ヨシトを干して降格するんなら、勝手にしちまえ。いい気味だ、とすら思っている。けど、彼自身はこのままでは納得がいかないだろう。

去年の11月、あの絶望的な状況の中、セレッソに関わるほとんどの人間が「これはもう・・・」と諦めていたにも関わらず、唯一「絶対に諦めなかった」男。ヨシトのその気持ちがチームを引っ張り、目覚めさせ、残留へと導いた。

いま、セレッソが好調な原因は、ピッチ上ではコバさんの手腕、それ以外では西村GMのマネジメント能力に、それぞれよるところが大きいと思う。しかし、それよりもさらに根深いところ、根底にあるものは、あのときヨシトがくれた勇気ではないだろうか。「ヨシトが残留させてくれたチームを、絶対に強くしていかなければならない。そうでなければヨシトに申し訳ない」そういう思いが、チームを支えているんじゃないだろうか。

西村GMヨシトのスペイン残留へ後押し(ニッカン大阪版)しているそうです。私も、ヨシトはまだここに帰ってくるべきではない、と思う。ピンクの青春さんも書いておられますが、「二部でもいいじゃないか」とすら思っています。ヤツが大きく成長したのもJ2なんだから(でもマジョルカは絶対やめた方がいいと思うけどね。あのチームに残っても、ヤツにとってプラスになることはなにひとつないと思う)

ただ、最終的にどうなるにしても、どこへ行くにしても、一度日本に帰国して「いまのセレッソ」を見てもらいたいな。

ヨシトが愛してくれたチームは、いまや大きく変わったよ。ヨシトが全身全霊をかけて守ってくれた桜は、こんなにもたくましく根付いたよ。だから、ヨシトもめげないで頑張れ。お前が行く道は茨の道だけど、あのフレーズを胸に刻んで、乗り越えろ。

「諦めたりしない おそれない」

私たちはお前のことを絶対に忘れたりしない。忘れられるはずもない(笑)大好きなヨシトのことを信じて、ちゃんとここで見守っているからね。